私が生放送の生歌にこだわる理由

私は生放送の生歌推進派だ。

いくらプロと言えど人間だから、音を外したり、ダンスを間違えたり、歌詞を忘れることは当然ある。そんなの全然いいじゃないか!それでもいいから、私は生放送の生歌がもっと見たいし、むしろそれが見たいのだ!!!!

生歌の方が歌い手の思いが伝わるというのも理由の1つではあるが、正直そんな理由はただのこじつけである(個人の感想です)。そんなことよりも生放送の生歌ならではしか味わえない上記のようなハプニングが私は好きだから生放送の生歌が見たいのだ。ハプニングから垣間見えるメンバーの素顔が好きだからもっと見たいのである。

私がジャニオタになって数十年経つが、素晴らしいハプニングと2回出会った。



ビロードの闇 / KinKi Kids

※MUSIC STATION 2005年6月10日放送
 あんだけ踊って笑いまくってるのに声量半端ないし歌唱力高過ぎだしクオリティーヤバイ。当時26歳でこのレベルって化け物かよ!?CD音源より断然生歌の方が上手い………。

今や「打ちひしがれ事件」としてKinKiファンの間で記念日ができるほどメジャーなこの事件。
もう10年も前の話だが、あまりに突然な出来事にテレビの前で唖然としていた光景を今も鮮明に覚えている。

“この事件を一刻も早く誰かに伝えなければ…!”というとてつもない使命感に駆られた私は、台所に立っていた母親に「お、お母さん…!大変!た、大変なことになってる…!」と思わず声をかけずにはいられなかった。

片方だけが間違えるという場面はよくあるパターンだし、元々歌詞間違いの多い光一さんは、過去に生放送で何度も実際歌詞を間違えていたので、またやっちゃった程度に見ていたが、ところがどっこい、光一さんに釣られ普段間違えることが少ない剛さんも間違えてしまっているではないか。こんなことある?

剛さんは間違えるというか、動揺して完全にど忘れして思わず笑ってしまうという一番マズイ状態に陥ってしまっていたわけだが、そんな剛さんを見て光一さんも踊りながら笑ってるし、私たちは一体何を見せられているのか…?サビでも2人とも声が笑っちゃってるし、間奏のダンスも剛さん途中から分からなくなってバックに付いてるMAを見てるし、普段歌ってる時は笑顔を見せない光一さんもめっちゃ笑ってるしなんだこれ!?ネタか?ネタなのか!?生放送を使った壮大なドッキリに私たちははめられているのか…?と考え始めたレベルである。

思い返せば、こいつら今日ヤベェ感じはミニステ*1の段階から既に漂っていた。当時怒涛の3週連続出演だったため、先週出演した際、来週は車と魚の話どちらをするか?*2というクソどうでもいい話題を視聴者投票すると言い始め、本当に視聴者投票し、2週目の6月10日(間違えた日)の本番中に結果発表をするという流れで完全に2人とも浮かれていた。だから、ミニステや冒頭登場の段階で2人ともそれぞれの雑誌とか持ってきて勝手に話始めたりして完全にこいつらヤベェ感じは漂っていたのだ。

案の定、本番はヤベェ感じになったわけだが、一番ヤベェのは最後の2人の絡みなわけで、そりゃ6月10日を「打ちひしがれ事件」と認定したくなる。
歌唱後のタモリさんの「ちょっと動揺が見られたみたいです(笑)」の後の2人こそリアルにヤベェじゃないですか。 
何あれ???????????幻??????????
色んな意味で良いもん見れた…………………(合掌)。

翌週は番組中に急遽反省会を設けられ、先週間違えたVTRをもう1度見て本人達が間違いについて解説するという何ともシュールな公開処刑が行われた。

思えば光一さんの「打ちひしがれるだろう」の歌詞間違いから始まり、結果、打ちひしがれたのは紛れもなく本人達だったっていう最高のオチ。さすが関西の星KinKi Kids




kEEP oN. / V6

※MUSIC STATION 2012年8月10日放送
歌詞をど忘れしたら即興作詞に挑む坂本さんはさすがミュージカルスター。「忘れた時は即興作詞してもお客さんにはバレないから!」と言っていたが、テレビでは残念ながらテロップというものが表示されるのです。残念!

即興作詞で盛大に誤魔化す(誤魔化しきれてない)も即興作詞した詞が「カラダごと見つけたら死ぬまで誘いな」とか怖過ぎて震えるレベルだし、「カラダごと見つけたら死ぬまで誘いなビ〜(ビブラート付)」はもはや意味が分からない。なんとか乗り切った(乗り切れてない)は良いものの、その直後の「Keep On Dancing」は自分のパートだということ自体を忘れてインストだけが流れるという総じて大失態を犯した坂本さんのライフはもう完全に0です。坂本さんの動揺ぶりと目の泳ぎようを見ると、これが動揺するというものか………これが目が泳ぐというものか…………とまるで模範例を見ているようだった。

坂本さんが間違えた瞬間に速攻で坂本さんを振り返る三宅さんと今日イチの笑顔で活き活きし出す井ノ原さん、坂本さんが自分のパートを忘れてインストだけが流れてる時に穴が空くのでは!?と思うほど横目で坂本さんをガン見する長野さん、ポジションチェンジの時に心配そうに坂本さんを見つめる岡田さん、坂本さんが間違えようが忘れようが自分は自分で口ずさみ、最後のサビは全員のユニゾンなのだが、「ふざけんな!踊りてぇんだよ!」ばりにマイクを下ろして1人ダンスに徹するという謎の行動を取り我が道を行く森田さんは最初から最後まで森田さんだった。
曲の終盤に出てくる「また舞い上がれ!」という力強い井ノ原さんからのメッセージは、まるで坂本さんに宛てられたようなメッセージでタイミング良過ぎて草でしかない。

元々、原曲は6分弱もあってバラード、ラップ、オペラなどの音楽要素が詰め込まれ、公式が「V6一の問題作」と紹介していて、40枚目のシングルだから面白い楽曲にしたいという趣旨を元に、メンバーも楽曲制作に携わって半年くらいかけて完成した楽曲なのだ。

パフォーマンス時間が限られているから、楽曲自体が半分カットされていてほとんど原曲をとどめておらず、楽曲の良さが伝わらない感じになってるし、岡田さんのソロは丸ごとカットされてるから1人だけソロがないみたいになってたし、仕方ないけど非常に残念!「V6のことを言っていて泣ける」って言ってた森田さんの言葉をここに記しておきたい(泣)。

話が逸れたが、井ノ原さんの「また舞い上がれ!」のソロ前にカットされている「涙をふいて」という森田さんのソロがあったり、「つまづきを恐れないで ひとりきりじゃないから 涙をふいて」「胸の鼓動信じて また舞い上がれ!」という岡田さんのソロがあったり、2サビの怒涛の「Keep On Trying」があったりして、正に坂本さんの現状を表しているようなベストタイミング過ぎる歌詞である。


その歌詞通り後半は持ち直して、最後のサビは1人だけ上ハモだけど5人に負けない声量でめっちゃ響いてて鳥肌もんだし、最年長がセンターで「Keep On Dancing」と歌い踊るV6かっこ良すぎであるが、歌唱後、本来であれば生放送なのでさっさと撤収するはずのカメラさんも、彼らの雰囲気を察して急遽1台カメラを残してくれるという素晴らしい気遣い(?)で、そのカメラに映された盛大に頭を抱える坂本さんはどこからどう見ても完全に

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ヤベェ…リアルにこんなリアクションする人生まれてこの方初めて見た…漫画やアニメだけの世界だと思っていたリアクションをするなんて本物のミュージカルスターはやっぱりやることが違うな…。これにはネタだと思っていた「坂本くんはプライベートもミュージカル」も事実だと思わずにはいられない。

その半年後、ラジオで井ノ原さんに「今だから言うけど、俺も録画してたから12回くらい見た(笑)。『えっ?何つってんだ?何つってんだ?(笑)って何回も巻き戻して見たら、『ビ〜〜〜♪』っつってた!(爆笑)ちゃんとビブラートかけて(笑)。最初の5回くらいは面白くて見てたんだけど、残りの7〜8回くらいは愛しくなっちゃって!『あの時のあいつに会いたい!』『“ビ〜〜〜♪”が聞きたい!』みたいな!(爆笑)」と散々ネタにし、これには坂本さんも笑いが止まらず「お前本当ぶっ飛ばすぞ(笑)」と言い出だすわで、忘れかけた頃に掘り返してアフターケアも忘れない(?)V6の愛すべきエンタテインメント。
KinKi Kids同様、歌唱後にorzな坂本さんを見つめるV5の温かい眼差しが最高ですね………。


ハプニングが起こると人の素を見ることが出来るので、生放送の生歌って出演者も視聴者もドキドキするけどやめらんないし、そもそもこんなに盛大に間違える人達なので逆に生歌じゃないとヤバイのでは?と書いててふと思った。

光一さんは言わずと知れた常習犯でコンサート中にも「歌詞分かんねっ!」ってファンにマイク向けるし、坂本さんも2010年に「only dreaming」でMUSIC STATIONに出演した時も(デビュー当初から思いっきり色々間違えてるけど)、リハーサルから間違え「朝が来ても」という歌詞を「朝も夜も」と歌った挙句、「あっ、間違えた!昼か!(重症)」と言ってしまう愛すべきハイパーど天然クオリティー。夜でも昼でもない…………朝が来るんだよ…………(泣)。直前にはタモリさんに「朝も夜もだっけ?(笑)」と惑わされ、これはヤバイ…!という雰囲気の中、本番はしっかりと「朝が来ても」と歌い切ったが、若干笑ってたし歌唱後は意味深な坂本さんのカット割りで終了するという(しかも超長い)仕事が出来るカメラさん。

それに、歌詞を間違えなかったのは、本番では歌詞を間違えないようにこっそりと手のひらに「朝が来ても」と書いて挑んでいたからなのだ…………(小声)。何故、そんな小細工がばれたのかというと、エンディングで「坂本さん!間違えずに歌えましたね!」というアナウンサーの問いかけに対して、岡田さんが「左手を見てください」となかなか見せようとしない坂本さんの左手を取り、「やめなさい!(笑)」と後ろから井ノ原さんが声をかけるがその努力も虚しく、岡田さんに左手を取られるまま泣く泣く見せバラされるという素晴らしいオチ。
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※ちなみに、後日のコンサートでは思いっきり「朝も夜も」と間違った歌詞を堂々と気持ち良く歌い切っていました。さすがです。


私は今日も生放送の生歌に思いを馳せ、ジャニーズを見ている。

*1:一部地域で放送されている本番前の出演者紹介。

*2:光一さんは車オタク、剛さんは魚オタク。